
EAとは?

EAとは、無料のトレーディングソフト「MetaTrader」で起動させることができる自動売買用のプログラムのことで、Expert Advisor(エキスパートアドバイザー)の略称です。
EAには、売買の条件や決済の条件など、詳細なロジックが書き込まれていて、EAをMetaTraderで起動させれば、組み込まれたロジックに従って自動的に売買と決済を行ってくれます。
トレードでは、感情が介入して売買の判断が狂うことが一番危険と言われていますが、EAを使った自動売買では、トレーダーの感情が入り込む余地がありません。 組み込まれたロジックに従い機械的な売買を繰り返すので、ロジックが優秀であればあるほど素晴らしい結果が期待できます。
さらに、MetaTraderでは、このEAを自分で作成することができます。 MetaTraderには、プログラムを作成するための専用エディタである「MQL4」が搭載されており、これを利用して自分の売買と決済のロジックをEAに組み込めば自動売買のプログラムが完成します。 単純な売買の指示はもちろん、テクニカル指標のシグナルを組み込むこともできるので、いろいろなEAを作成することができます。
MetaTraderは世界中で数多くのトレーダーに利用されており、すでにトレーダーたちが自作したEAが数多く存在します。 インターネット上にはトレーダーたちが結果を出してきたEAも数多く紹介されています。 優秀な結果を生み出すEAは、有料で紹介されています。
Pips(ピップス)、ポイント(point)とは?

FXにおけるPips(ピップス)とは、取引を行う通貨のレートを表す最小単位になります。 たとえば、米ドルと日本円の通貨ペア(USD/JPY)でトレードを行う場合、1Pipsは0.01円、つまり1銭になります。
PipsのほかにPoint(ポイント)という言葉も使われますが、基本的にはPipsと同じ意味と考えて問題ありません。 米ドルと日本円の通貨ペア(USD/JPY)でトレードを行う場合は1Pointは0.01円、つまり1銭で、Pipsと同じ単位です。
ただし、通貨ペアの組み合わせや、口座を開いたFX会社によって1Pipsや1Pointが表すレートの単位は異なってきますので注意しましょう。
ロットとは?

ロットとは、売買を行うときの単位です。 1ロットは10万通貨で、これはどんな通貨ペアでトレードを行ってもロットで表示されます。 例えば、USD/JPYでトレードを行った場合、1ロットの買い注文を出すと10万ドルの買い注文を出したことになります。
MetaTraderで売買の注文を出す場合、1回に行える注文の最大ロット数と最小ロット数は、口座を開いたFX会社によって違いがありますが、最近では1000通貨単位(0.01ロット)での小口注文を受け付けるFX会社もあります。
注文のロット数を間違えてしまうと、大変な事になるので注意しましょう。
たとえば、米ドルと日本円の通貨ペア(USD/JPY)でレバレッジを1倍に設定している場合、1ロットの注文は10万ドルの注文を通すだけの証拠金(少なくとも10万ドル以上の口座資金)が必要になりますが、高いレバレッジを設定している場合、たとえば200倍のレバレッジを設定していれば、数十万円の証拠金で1ロットの注文が通ります。
ある程度資金とハイレバレッジがあれば、1ロット、10ロットなどでの高額取引は簡単にできてしまいます。
マジックナンバーとは?

マジックナンバーとは、MetaTraderでEAを使用した自動売買を行うとき、EAと建てたポジションを管理するために使う認証機能のことです。
MetatraderでEAを使った自動売買に慣れてくると、複数のEAを起動させ、複数の通貨ペアやタイムフレームを利用して取引を行うケースが出てきます。 また、資金が順調に増えた場合、多くのEAを起動させ、トレードの規模を大きくしたくなると思います。 そしてリスクヘッジのため、複数の通貨ペアやタイムフレームを使って複数のEAを起動させることがあるでしょう。
この様な場合、EAにマジックナンバーを設定しておかないと混乱が生じます。 複数のポジションが建つと、どのEAが建てたどの通貨ペアのポジションなのか、トレーダーだけでなくEAやMetaTraderも区別がつかなくなってしまいます。
EAはマジックナンバーを元に、それぞれのEAが建てたポジションを管理しています。 この機能は、例えば、EUR/JPYのH1(1時間足)チャートと、H4(4時間足)チャートで同時にEAを使用しているとき、それぞれのEAがもう一方のEAが建てたポジションを決済しないようにするためのものです。
マジックナンバーがしっかりと設定してあれば、EAが建てたポジションに、別のEAが干渉することはありません。 また、裁量によって手動で建てたポジションに、EAが干渉することもありません。
MetaTraderでは、成立したポジションすべてに固有のチケット番号(=注文番号)が付きますが、EAを使った自動売買の場合、必ずマジックナンバーで区別する習慣をつけた方が良いでしょう。